2007年10月03日

漂流教室 全6巻/楳図かずお

文庫本版で 全6巻です。
コレが掲載されていた雑誌が少年サンデーだなんて信じられない!!
今では絶対に有り得ないだろう。

楳図かずおの漫画も実は読むのははじめて。
昔から本当に天の邪鬼な性格だったわたしは
有名な漫画を敢えて避けて生きてきました。
そんな事もなくなった今ですが、有名な漫画は 今読まなかったとしてもいつでも読めると思ってしまった放置してしまう事が多いです。

これも放置していた漫画。
漫画喫茶にあるので、いつか読もうと思っていましたが 運良く友達に借りる事が出来ました。
よかった!本当によかった!これを読めたのが仕事しながらの受付じゃなくて!
自室のベッドの上でゆっくりぶっ通しで読む事が出来て本当に幸せだと思いました。

早速感想に…

ドラマは見ていました。
最初1巻目読んでいる最中は ドラマと違い 漂流する学校が小学校な事に愕然。

全校生徒800人それが全部子供って!

考えてだけでも頭が痛い。
頭が痛いどころじゃない…想像するだけで自殺したくなる。
先生達に同情だ…なんて思っていたけど、大人は大人で問題はあるものです。

そう、あの場にいるのがたとえ賢い連中だったとしても うまく暮らしていけるかと言ったら そういうわけではない。正気な人間だって 狂うわけですし。
この漫画によってかなり、わたし自身の価値観を変えさせられました。

いつの間にこんなに大人目線になってしまったのだろうか…自分自身が大人であると胸を張って言えるわけではありませんが(むしろ考え方なんかはまだまだ幼いし)目線的には大人なんですよね。
子供が泣き叫ぶ姿とか 自分の事しか考えないで外に逃げていこうとするところなど見るたびに 嫌で嫌でしょうがない気持ちが込み上げます。
自分もその場にいたとして、命がかかっている状況だったら
「子供だからしょうがない」とは思えない。
乱暴な意見かもしれませんが 静かにして欲しいと思うに違いない。
きっとこの状況なら早めに死んだ方が幸せだろうと思うに違いない。

最初の方はそう思いながら読んでいっていました。
少なくともドラマを見ている時もそういう気持ちで眺めていました。

しかし、覆されたのです。
子供達はわたしの想像の遥か上をいく賢さを見せてくれたのです。
最初は有り得ないんじゃないか?と思っていました。
でも生命がかかったこの状況で人間が「生き残るためにどうすればいいか?」とホンキで考えたとしたら…
そのとき子供も大人も関係ないんだと思います。
理論的な考えは確かに出来ないかもしれない でも学習する能力はある。
下手に固まった大人の頭よりはいろんな可能性を見つける事だって出来る。
知識がなかったとしても 図書館と言う手段を使って調べる事は子供にだって出来るわけです。

何かこれはドラゴン桜で見た気がするな。
「知識が沢山ある人間よりも 知識を得る手段を知っている学生を東大は欲しがる」というところ。
きっと人間誰しも自分の生命がかかったら どうすればいいか鬼のように考えるだろうから そうなったら子供も大人も関係ない。

より広い視野で物事を見据えられる人間
そしてどんな場面でも落ち着いて対応できる人間
そして柔らかい頭で 物事を分析できる人間

多分コレが一番大切=他人を助けたいと思える人間


言葉にすると当たり前すぎる位 当たり前ですが、わたし自身がこの漫画を通して改めて学んだ事です。
幼い子供=こういう要素をまだ持つ事が出来ないと勝手に頭の中で固めていましたが そういう事じゃない。
大人でも馬鹿な人はいるし、子供でも賢い人はいる と言葉では何度も口にしていたけど 今日改めてわかった気がしました。

そういう意味で価値観を変えさせられた漫画。
楳図かずお先生の手によって この漫画を通して 教わりました。

自分があの場にいたとしたら…もう最初に死んだ方がいいとは思えないでしょう。
子供達に無限の可能性を見いだしたから。
自分だってあの場にいたら生きていく術を必死で考えてその結果何か+の方向に進めるかもしれないと思えるようになったから。


止めどなく重く、止めどなく主観的な感想になっていっているのでそろそろストップ。

途中ふと思った事をつらつらと…
最初の方の台詞まわしはやっぱり面白かった。集中できなかった。
途中から一切気にならなくなったのがスゴい。
あのダイナマイトを仕掛けた少年は こんな事になっていなかったら大変な事件として世のお茶の間を賑わせていたんだろうな…きっと。
あの雰囲気だから 特別な事に思えないけど よくよく考えると学校が嫌だから職員室にダイナマイト仕掛けるって…怖すぎるよ。
そりゃぁ私だって頭の中ではそんなの何度も何度も想い描いた経験はありましたが…(未だに望む事すらあります)

ラストは「未来にまかれた種」ということでした。
お母さんがものを未来に託すのはわかるが あのロケットみたいなのが届けられた経緯が未だに解せない。なんでだ?
ラストは あの壮大な風呂敷をまとめると言う意味ではすごい良い終わり方だと思います。
でも途中が神懸かり過ぎていたせいか、もうひとつ何かが欲しいと思ってしまします、欲ばりな読者です。

でも素晴らしい漫画だった。
読めて良かったと思います。お腹いっぱいです。
ニックネーム 赤魚 at 03:01| Comment(0) | TrackBack(0) |
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