これはオムニバス形式で連載されていた漫画らしいです。
だから全部で10巻ですが 4つの話が詰まっています。
この題名の「C」とは「コンプレックス」のCらしくて、4つのお話全部に共通したテーマです。
コンプレックスと人間の成長?がテーマになっているのかなと私は感じました。
とりあえず1つずつピックアっプ。そして全体の感想に行こうと思います。
「人間失格」
1巻から3巻までのお話です。
印象としては一番普通という感じ(他の3つがちょっと濃すぎな気もしますが)
主人公、格(イタル)はでかい図体のせいで豪快な性格と勘違いされがち。
その期待に応えようと本来の繊細で優しい性格を 豪快で強引な明るい性格に塗り替えて過ごしていた。
「仕事の場面と実生活の性格にギャップが出てくる」
誰でもこんな体験した事あるんじゃないでしょうか??
格ほどじゃないにしろ、作った自分が一人歩きしてしまう事ってあると思うんですよね。
格にとっては自分のキャラを演じる事で精一杯で、見栄をはって、コンプレックスを覆い隠す事でいっぱいいっぱいだった。なんとも弱い人間です。
その反面、ユカリがいい子すぎです。それなのに…可哀想過ぎです。
彼が人間として成長する上では彼女と一緒にいる事が良かったんだと思います。
ユカと付き合っていたとしたら 彼は自分のコンプレックスとは向き合えずにおわってしまったんですからねぇ…。
しかしユカに自分がインポである事をどう伝え、そしてどう克服するのかも気になる所ではありました。
猫が可愛かったです。あと漫画の話がたくさん載っていて楽しかったです。
私もこんな風に漫画の事を話せる友達が欲しいなぁと思いました。
「マゼンダハーレム」
4巻から6巻までの話です。
ストーリーの説明がどこから突いていいのか…わからない…
美大に通う主人公、志保と天才と謳われる久住結良のお…おはなし??
個人的に一番好きな話。きたがわ漫画の中でもかなり好きな方です。
テーマがやっぱり美術だから、それに尽きるかな。
あとこんな感覚的なストーリーをよくぞ話にしてくれた!っていうのもあるかもしれない。
こんな漫画描くの、きたがわ先生くらいですよ、きっと。
人間失格に比べると共感しづらい「コンプレックス」かもしれませんね。
個人的には手塚先輩の「コンプレックス」の方が自分には近い気がします。
今回も女の子はとても魅力的でした。もちろん、その中には佐藤ちゃんも含まれますとも。
自分は絵に対してこれほどまでに情熱を傾ける事は出来ないなーとこれを読んで思ったのを今でも覚えています。
「モンロージョーク」
7巻から9巻までのお話です。
正直な所私はイマイチでした。ですがこれはもう好みの問題。
こういう雰囲気が好きな人にとってはたまらない作品かもしれません。
よくわからないけど。
マゼンダで得たファン層は見事にモンローで離れたそうです(笑)
まぁ、もし自分もリアルタイムでヤンジャン読んでたら離れているだろうな。
テレビ局で回りの人に振り回されながらも賢明に働く少年の話。
ストーリー自体はもうなにがなんやらなんでもありみたいな雰囲気です。
せいらさんは大好きです!面白いけど、実際関わり合いたくはない人ですね。
「ほんとうの行方」
ラスト10巻のみのお話です。
今日読み返して感じたのは、この漫画が一番きたがわ先生の色に合っているような気がします。あと人間失格が。
ストーリー的には別に好きでもなんでもないけど きたがわ臭満載の「ほんとうの行方」は漫画としてとても好きです。
不幸な境遇を背負いながらも自分も曲げずに 強く生きる仲原遊多。
格と違ってこの主人公はとってもカッコいいです。
でも世の中こういう人間には不幸を落としていくものなんですね。
彼に身に次々と降り掛かるアクシデントや事件は辛いものばかりです。
それを乗り換える事でより強い人間へとなってゆけるのでしょうが…。
それにしても人間失格見た後だとますます輝いて見えます。カッコいい。
登場シーンの保坂さんも可愛かったなー。
いままでのきたがわ漫画では見る事が出来なかった類いの可愛さだったと思います。
すごく微妙な表情だけど!(ファンとしてはこだわりたい点)
よくもまぁこんなにベクトルの違う漫画を描けるものだと感心してしまいます。
きたがわ先生にとっても実験的に描いた漫画だったんじゃないでしょうか?
それぞれの漫画に好き嫌いはあるものの「C」という漫画で括るなら、好きな漫画ですね。
きたがわ先生の漫画は何かすごく自分の肌に合っているような気がするのです。
なので、他の人にとっては全然参考にならない感想かもしれません。
客観的に書くのって改めて難しいですね。
それがこんな風に特別な想いを持っている漫画であればあるほど主観要素が知らず知らずのうちに強くなってしまうものなんですね。
2007年10月28日
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